ボロボロの爪を隠し続けていた私が、半年間の「育爪」で自信を取り戻すまでの正直な全記録

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指先を見るのが怖かった私の「爪コンプレックス」を卒業する日

ふとした瞬間に自分の手元が視界に入ると、思わずギュッと拳を握りしめて隠してしまう。そんな経験はないでしょうか。私は長年、まさにその癖が抜けずにいました。仕事でキーボードを叩く指先、カフェでカップを持つ手、そしてレジでお釣りを受け取る瞬間。生活のあらゆる場面で、私は自分の爪が他人の目に触れることを極端に恐れていました。前回と少し同じ内容になるかもしれませんが、今回は「育爪」と題して改めて書いてみます。

かつての私は、爪の弱さをカバーするためにジェルネイルを繰り返していました。華やかなデザインでコーティングしていれば、自信が持てたからです。しかし、忙しさを言い訳にサロンへ行く間隔が空き、浮いてきたジェルを無理やり剥がしてしまうという最悪の悪循環。その結果、私の自爪は薄い紙のようにペラペラになり、二枚爪は当たり前、表面は傷だらけで白くけば立っているという惨状でした。「これではいけない」と頭では分かっていても、傷んだ爪を見るのが嫌で、また上からジェルで蓋をする。その繰り返しで、爪は悲鳴を上げていました。

転機が訪れたのは、ある日の会社での出来事です。後輩の女性が資料を指さした時、彼女の指先には何も塗られていないのに、驚くほど艶やかで健康的なピンク色の爪がありました。「どこのネイルサロンに行ってるの?」と尋ねると、彼女は笑って「サロンじゃなくて、家でケアしているだけですよ」と答えたのです。その言葉は、装飾で誤魔化すことしか考えていなかった私にとって、強烈なショックでした。

「飾る」のではなく「育てる」こと。本当の意味で美しい手元を手に入れるためには、一度すべての装飾を捨てて、土台となる自爪と向き合う必要がある。そう痛感した私は、その日から「育爪(いくづめ)」という、地味だけれど愛おしいケアの旅を始めることにしました。これは、爪を痛め続けてきた私が、半年間かけて自分の指先を再生させた、嘘偽りのない体験記録です。

まずは現状把握、サロンで知った「乾燥」という大敵

自己流で始める前に、まずはプロの意見を聞こうと思い、私は「ネイルケア専門」を謳うサロンの門を叩きました。アートをする場所ではなく、爪の手入れをメインにするサロンです。そこでネイリストさんに私の素爪を見せた時の、少し困ったような、でも慈悲深い表情は今でも忘れられません。

「お客様、爪が薄いのは生まれつきではありませんよ。これは極度の乾燥と、衝撃によるダメージの蓄積です」

ネイリストさんの指摘は的確でした。私は爪切りでバチンバチンと爪を切り、食器洗いは素手、ハンドクリームは気が向いた時だけ。これらはすべて、爪にとっては拷問のような行為だったのです。特に驚いたのは「爪のピンク色の部分(ネイルベッド)は育てられる」という事実でした。爪と皮膚が繋がっている部分にある「ハイポニキウム」という薄い皮を大切に育てることで、爪のピンク色の部分は縦長に伸び、強度も増すというのです。

オイルは「塗る」のではなく「浸透させる」意識で

サロンでのケアを終え、つるつルになった爪に感動した私が最初に購入したのは、高価な美容液ではなく、1本2,000円ほどのキューティクルオイルでした。ネイリストさんからのアドバイスはシンプルかつ過酷なものでした。「1日に最低5回、できれば10回塗ってください」。最初は耳を疑いました。朝晩の2回くらいだろうと思っていたからです。

しかし、実際に生活してみると、手先は常に洗剤や紙、布などに触れ、油分を奪われ続けています。朝塗ったオイルなど、通勤電車に乗る頃には跡形もなくなっているのです。私は会社のデスク、洗面所、ベッドサイド、そしてポーチの中と、あらゆる場所にオイルを配置することから始めました。

塗り方にもコツがありました。以前の私は、爪の表面にサッと塗って終わりにしていましたが、それは間違いでした。正しくは「爪の裏側」と「爪の生え際」にしっかりと滴らし、指の腹で揉み込むようにマッサージすること。特に爪の裏側にあるハイポニキウムにオイルを届けることが、ピンク色の部分を育てる鍵となります。

最初の1週間は、正直に言って面倒くささとの戦いでした。キーボードがベタつくのが嫌で、つい塗るのをためらってしまうこともありました。しかし、オイルを塗ってマッサージをした直後の、血色が良くなりふっくらとした指先を見ると、不思議と心が安らぐのです。「自分の体をいたわっている」という実感が、継続のモチベーションになりました。

「爪切り」を捨てて「ヤスリ」を持つ生活へ

育爪生活において、次に私が断行した改革は「爪切り(クリッパー)を捨てること」でした。長年愛用していた、パチンと小気味よい音がする爪切り。実はあの衝撃は、爪の層を破壊し、二枚爪を引き起こす最大の原因だったのです。特に乾燥して脆くなった私の爪に爪切りを使うことは、ガラスにヒビを入れているようなものでした。

代わりに手にしたのは、目の細かい「エメリーボード」と呼ばれる紙ヤスリと、洗って繰り返し使えるガラス製のヤスリです。最初はヤスリだけで長さを整えることに、途方もない時間がかかるように感じて焦燥感を覚えました。ジョリジョリという感触に慣れず、背中がゾワゾワすることもありました。

角度45度のこだわりと、削りすぎない勇気

しかし、人間とは慣れる生き物です。3週間もすると、お風呂上がりの柔らかくなった爪にヤスリをかける時間が、一種の瞑想タイムのようになってきました。ヤスリは爪に対して45度の角度で当て、一定方向に動かす。往復がけは厳禁。このルールを守りながら、無心で指先を整えていると、日中のストレスがスッと引いていく感覚があります。

また、私は「白い部分を全部なくしたい」という衝動と戦う必要がありました。深爪をする癖があったため、白い部分が少しでも伸びると切りたくなるのです。しかし、ハイポニキウムを育てるには、ある程度の長さ(2〜3ミリ)の白い部分を残して、爪の裏側の皮膚を保護する必要があります。

「削りすぎない、短くしすぎない」。これは私にとって、自分自身の完璧主義を手放す訓練でもありました。少し長くても、形が整っていれば清潔感は損なわれない。そう自分に言い聞かせ、我慢強く爪を伸ばす日々が続きました。

ゴム手袋は「第二の皮膚」であるという気づき

ケアと同じくらい、いやそれ以上に重要だったのが「守る」ことです。特に水仕事は、育爪中の無防備な爪にとって天敵でした。お湯と洗剤は、爪に必要な油分と水分を一瞬にして奪い去ります。以前の私は「コップ1個くらいなら」と素手で洗っていましたが、その油断が積み重なって乾燥を招いていたのです。

私はキッチンの目立つ場所に、お気に入りのデザインのゴム手袋を常備しました。最初は着脱が面倒で、つい素手で洗いたくなる誘惑に駆られましたが、一度習慣化すると、今度は素手で洗剤に触れることが怖くなりました。ゴム手袋をしてお湯を使うと、中で蒸気によってパック効果が生まれ、洗い終わった後に手がしっとりしていることに気づいたのです。

「ゴム手袋は面倒な道具ではなく、ハンドパックをするための美容アイテムだ」。そう認識を変えてからは、食器洗いが苦痛ではなく、むしろケアの時間の一部へと変わりました。シャンプーをする時も、爪を立てないように専用のシャンプーブラシを導入しました。これもまた、頭皮だけでなく爪を守るための素晴らしい投資でした。水に濡れる時間を減らし、物理的な摩擦を避ける。この徹底した防御こそが、攻めのケア(オイルやクリーム)の効果を最大化させる土台となったのです。

3ヶ月目に訪れた「停滞期」と心の変化

順調に見えた育爪生活ですが、3ヶ月目に大きな壁にぶつかりました。ある日、段ボールを開けようとした拍子に、大切に育てていた右手の人差し指の爪が、根元からバキッと折れてしまったのです。

それまでの努力が水の泡になったような喪失感。指先からは血がにじみ、痛みと共に「やっぱり私の爪は弱いんだ」「所詮、生まれつきの質は変えられないんだ」というネガティブな感情が押し寄せてきました。以前なら、ここで心が折れてケアを投げ出し、再びジェルネイルで固めて誤魔化していたでしょう。

失敗を「データ」として捉え直す

しかし、今回は違いました。私は冷静に「なぜ折れたのか」を分析しました。原因は明確でした。前日が忙しくオイルケアをサボっていたこと、そして指の腹ではなく「爪先」を使って段ボールのテープを剥がそうとしたこと。これは爪の質の問題ではなく、私の「所作」の問題でした。

「爪は道具ではない」。ネイリストさんの言葉がリフレインしました。缶ジュースのプルタブを開ける時、エレベーターのボタンを押す時、髪を洗う時。私は無意識に爪を酷使していたのです。折れた爪は、私に「指先の使い方」を見直すきっかけをくれました。

それからは「指の腹」を使うことを徹底しました。エレベーターは関節で押す、シール剥がし等の道具を使う、重いものはしっかり手のひらで持つ。所作を変えると、自然と動作が丁寧になり、ガサツな動きが減っていきました。不思議なことに、指先の扱いを丁寧にすると、振る舞い全体が洗練されて見えるらしく、周囲から「雰囲気が柔らかくなった」と言われることが増えました。爪のケアは、外見だけでなく、内面の在り方まで整えてくれていたのです。

インナーケア:食べたものが爪になる

外側からのケアに限界を感じ始めた頃、私は食事にも目を向けました。爪はケラチンというタンパク質でできています。いくら高級なオイルを塗っても、材料となる栄養が不足していては、丈夫な爪は生えてきません。

私は朝食を見直しました。それまではコーヒーとパンだけで済ませていましたが、ゆで卵やプロテイン、納豆を追加し、意識的にタンパク質を摂取するようにしました。また、爪の形成に必要な亜鉛やビタミン類もサプリメントで補助しました。

効果はすぐには現れませんでしたが、4ヶ月を過ぎた頃から変化を感じました。新しく生えてくる根元の爪が、明らかに以前より厚みがあり、白く濁っていた色が透明感を帯びてきたのです。爪を押した時の弾力も変わりました。ペコペコと凹んでいた爪が、しっかりと押し返してくるような強さを持ったのです。

さらに嬉しかったのは、爪のために始めた食生活の改善が、肌や髪にも良い影響を与えたことでした。髪にツヤが出て、肌の乾燥も和らぎました。「体は繋がっている」。爪という小さなパーツを大切にすることが、結果として全身の美しさへと繋がっていく好循環を実感しました。

半年後:すっぴん爪で堂々と過ごせる幸せ

そして半年が経過した今。私の手元は劇的に変わりました。

かつて横広で貝殻のようだった爪は、サイドがシュッと引き締まり、ピンク色の部分(ネイルベッド)が指の先端近くまで伸びた縦長の形になりました。表面のデコボコはなくなり、自然な艶があります。もちろん、ジェルネイルのような人工的な輝きや派手さはありません。しかし、丁寧にケアされた素爪には、清潔感という最強の武器が備わっていました。

今では、透明なベースコートを塗るだけでも十分に美しいと感じられます。いや、何も塗らずにオイルだけで仕上げた状態こそが、一番美しいとさえ思えるようになりました。

自信は「積み重ね」から生まれる

「爪が綺麗ですね」。先日、また別の人にそう褒められた時、私は隠すことなく手を差し出して「ありがとうございます」と笑顔で答えることができました。

この自信の源は、単に爪の形が整ったからだけではありません。「半年間、毎日欠かさず自分のために時間を使い、ケアを継続できた」という事実が、私に自信を与えてくれているのです。忙しい日も、疲れている日も、自分をいたわることを諦めなかった。その積み重ねが、指先という目に見える形となって表れている。それが何より誇らしいのです。

ネイルケアは、決して特別なことではありません。高価なサロンに通い詰めなくても、1本のオイルと1本のヤスリ、そして「自分を大切にしよう」という少しの意識があれば、誰でも始めることができます。

もし今、ボロボロの爪を見てため息をついている人がいたら、伝えたいです。爪は必ず応えてくれます。皮膚のターンオーバーは約28日ですが、爪が完全に生え変わるには半年かかります。長い道のりに思えるかもしれませんが、今日塗った一滴のオイルが、半年後のあなたを笑顔にする種まきになります。

私が手に入れたのは、綺麗な爪だけではありませんでした。指先を整えることで、生活を整え、心を整える術(すべ)を学んだのです。

これからは、もう爪を隠すために拳を握ることはありません。開いた手のひらで、チャンスも、握手も、日々の幸せもしっかりと掴んでいこうと思います。私の育爪の旅は、これで終わりではなく、一生続くライフワークとして、これからも私の生活に寄り添ってくれるはずです。

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